12th album 『秒針』




品番 FAMI-018
レーベル FAMIRES RECORDS
価格 \2,100(税込み)

トモフ本人『秒針』を語る

トモフ本人による各曲解説

01. うしろの記憶しか残らない
02. 明日、君に会うのか
03. 秒針slow
04. 秒針SKA
05. 月にきいた
06. 美人が消えた日
07. 今日に与えよ
08. 時々だけ
09. 好きになるはずの場所
10. 自転をとめろ
11. こんな未来を

12. こっそりトラック


トモフ本人『秒針』を語る

作者本人なんで あえて辛口風な単語で言うならば、「地味なアルバム」である。「地味」ってのは聞こえが悪いよね。だから、作者本人じゃない誰かが言ったらファックオフだぜ。尾行するぜ。

はい、地味なアルバムなのである。アップテンポな曲は3、4曲だし、せっかく歌詞的に上機嫌っぽい曲は、ゆっくりで静かだし。相変わらずイビツな創作回路になってます。でも一番「地味」っつうか、気になるのは、タイトルに匹敵するほどの強烈なアルバムか?って点なのだ。

タイトル、『秒針』。お~、なんかカッコイイ!深そう!作者的にもド~ンと強い意味の単語で、実は、これまでのトモフ曲に、「時間とオレ」系の曲って既に多くて(「あの話のつづき」「昔みたいには遊べない」「過去のドレイ」「その2つ」「5時のチャイム」「年表の色」「GO GO GO」「忘却 to ハピネス」、、、ちょっと思い起こしただけでもバンバン出てくる。)、今回『秒針』ってタイトルだからさ、これまでの「時間とオレ」系の集大成かっ!?とか、遂に時間との兼ね合いにケリを付けたかっ!?または、時間との関係に何か発見したのか!?って思うじゃん?でも実際そうじゃなくて、やっぱり時間に翻弄されてるまんまの日々の記録で、しかも舞台はだいたい夜で。そうゆう意味で「地味」だと思う。このアルバム。ま、あいかわらずのトモフワールドっちゃあトモフワールドなのだが。「あいかわらず」は嫌い。強烈なのを作ってみたいのです。あ、でも『秒針』いいじゃん!って言われると素直にウレシイんで、遠慮なく褒めてください。愛しいアルバムですので。これからもヨロシク!



『秒針』トモフ本人による各曲解説

1・うしろの記憶しか残らない

ちょい前に出したマキシシングル『長すぎる冬』から、唯一『秒針』参入を認められた。テーマ的にもフィットするだろう、と。シングルとアルバムバージョンとの差、たぶんあるはず。いろいろ新たに試行錯誤したからなあ。言いたい事は歌詞の通りで、、ここまでの事はこのあとで全部上書きされてゆくから、常に未来にだけ意味があって、いいようにも悪いようにも、どうにでもなるのだ!なっちゃうのだ!うおおおお~!っつう事でござる。にもかかわらず、「過去のドレイ」になっちゃったりするのな、情けないぜ!しっかりします。



2・明日、君に会うのか

暗い長い曲をドスンと投下してみた。ま、モヤモヤしてたんですね、この夜は。モヤモヤしつつも、ちゃっかり地面で遊んでたってとこに、いじらしさとゆうか、たくましさを感じていただければ幸いなり。うん、、作曲って作業に脳を転換できてるんだから、たいしたモヤモヤでは無いのだ。「あいまいなまんまの方が、うまく行く」っつう関係が、自分の場合は結構多い。



3・秒針 slow

アルバム作業中に並行してジワジワ作った。『秒針』ってゆうアルバムタイトルだけが半年以上も前に決まってて、でもそのわりに秒針の事、歌ってないじゃん!って気づいて。速いのとか、3拍子のとか、いろいろたくさん作った中から、生き残ったのがコレと次曲です。なんだかんだあっても、いつも一緒だ、秒針と。これからもヨロシク頼むぜっつうカンジ。振り落とされたらおしまいなのさあ。ベースをブイブイ気持ち良さそうに弾いております。ライブではハルが、きっともっとすごくブイブイ弾いてくれるハズ!



4・秒針 SKA

前曲とセットね。似たような事、歌っててスミマセンが、SKAがしたかったんでお許しを。これは、サビの詞とメロディがポ~ンと来て、速攻で出来た曲。基本コードは2つだけだぜ。この手の曲調、実は得意技かも知れん。裏打ち(スチャスチャ)がスイッチを押しまくり、歌詞が噴水のように湧き出る。おかげである日々の食事メニューまで暴露してしまった。寿司はサーモンオンリーです。ノーマルの。トロサーモンは外れが多い。時々、かっぱ巻。言いたい事はつまり、秒針(時間)が最強だ!っつうことです。うまくつるんで行くしかないよね。



5・月にきいた

で、またドスンと。時々こうゆう日があるってだけで、いつもこんなんじゃないぜっ!なめんなよ!ああ、ただ滅茶苦茶、月はキレイだったんだよ、たしか。メロディ、バリバリ美しいんで、ついつい気持ちよく声高らかに。単なる「ぼく、こんなに憂鬱です」みたいな曲にはなってないハズだ!ちなみに大好きなドビュッシーの「月の光」のメロを一瞬レンタル。敬意からです。鍵盤から先に録音してしまい、あとの打楽器とかをその微妙なギクシャクに合わせるのに四苦八苦したっけなあ。ライブでは、カバンとか線香花火とか身振り手振りで、たのしげにやっております。



6・美人が消えた日

「月にきいた」の夜の翌朝の街の風景。曲調がやたらノリノリで、夜と朝で連発で作ったとは思えないね。すごいねトモフって♪、、、はい。消えた美人たちは、2、3日したらスッカリ全員復活し、ひと安心。ライブでは既にバンドバージョンが、このアルバムバージョンを越えているっ!



7・今日に与えよ

これも歌詞で言ってる通りの歌で。神様なんていないんだけど、もしいるとしたら何をお願いするかなぁ、う~んと、、、たくましい心をくれ!っつうね。いや、ほんとは直接「しあわせ」とか「一生遊んで暮らせるだけの現金」とか「寒すぎない冬」とかを、お願いしたいんだけど、そんな能力、ヤツには無かろう。なので、せめてものリクエストで、「強靭な心」をお願いしてみた♪



8・時々だけ

曲名、帯では「時々しか」になってるっしょ?どっちでもOKです。ライブのMCでは「自分とお客さんの関係の曲」って言ってるけど、実は、時々しか会わない全世界、全時間に向けてるカンジです。なんちって。うっかりするとスグ気を抜いて、手を抜いてしまう自分への警告でもあります。主メロとコーラスの駆け引きがポイントで、ライブでは気合いが入ります。そのうちお客さんにも強制させる時もあるだろうから、コーラスパートをマスターしといてください。主メロはオレね!横取り厳禁。



9・好きになるはずの場所

夜中にボ~っとするためのお気に入りスポットって、各自めいめい持ってると思うんだけど。しばらくそうゆう場所が無くて困ってて、ある日ついに「やった!ここじゃん!」って、うれしくて作った曲。場所の詳細は企業秘密。ま、高速の脇です。一晩中ひっきりなしに音が聴こえるトコって、なんかラクだよね。ほどよく気が散って。海辺とかに住んでるヒトがうらやましいぜ。こっちは海鳴りの代わりにタイヤの音を聞くのだよ。with お酒とタバコで。高い声トモフと低い声トモフでデュエットしてみた。



10・自転をとめろ

2曲目の場所と一緒のトコで浮かんだ曲。ここは空が広くてね、すごいんだよ星が。で、やっぱりお酒とタバコしちゃってるんだけど、そうこうしてるうちにスグ朝が近づいて来て。「オラオラ~、まったくせっかちだぜ、秒針!」ってグレて。ヤツは、だいだい迷惑である。曲調は、かなり踏ん張ってプチ「組曲系」になってしまった。昔のトモフ曲っぽい面倒なタイプ。バンドでやるの大変そうだなあ。なんつっても、まずは自分がマスターしないと、、。



11・こんな未来を

すっごくいい日があって、つくった。そうゆう日があると、「うしろの記憶」原理で、そこまでの日々がクルクルっとオセロみたいにひっくり返るんだよな。



こっそりトラック
12・アルバム完成ひとり打ち上げ


終わった~!ってゆうホッとした気分と、終わっちゃった~!っつう、ある種「惜別」に似た気分だったかな。アルバム作業は肺とか内蔵にハードだし、顔面とかどんどん老けてアワワワワ!なんだけど、好きなんだよなあ。女優じゃなくて良かった。また、しばらくしたら始めちゃいそうです。