つれづれライブ日記

vol.324
2008. 9.20
「ライブの想い出」

９月２０日　黒部コラーレ・マルチホール

黒部って知ってるか？富山県だぞ。あの「黒部ダム」のあるとこさ。ほっほっほ～♪人生初富山！まず東京から「とき」っつう２階建て新幹線で越後湯沢まで。ひとり旅～♪

オレの隣に同じくひとり旅っぽい小学生の女の子が座ってて、「窓側に座る？」って聞いたの。子供の頃って絶対窓側好きだったっしょ？そしたら「だいじょぶです。ありがとうございます。」ってスッゴク丁寧に拒否された！ううむ、知らないおじさんに声かけられても無視しなさい！ってゆうご時世だ。その後もぎこちない時間でせつなかった。その子、全然リラックスしてないの。ず～っと真っすぐ正面向いて人形みたいに固まっていた。越後湯沢でオレは乗り換えで下車でさ、席立とうとしたら即、「降りますか？どうぞ。」って、サッと立ち上がってさぁ、ちっちゃい子なんだぜ。すごいね。しっかりし過ぎ！

次は「はくたか」っつう特急で糸魚川ってとこまで。「とき」とか「はくたか」とか鳥の名前が好きなんだね。「みけ」とか「くろ」とかの方がカワイイのになあ、とか思ってるうちに日本海。ど～ん。重たいっ！天気が曇ってたせいもあるけど、「これじゃ、まずいっしょ」ってくらいの灰色の海。不気味！なんでもない人でも気を抜いたら思い詰めちゃうわ、あれじゃ。すごいな、遠藤君やスネオくんは　この景色みながら大人になったのか。無事で良かった！

最後は各駅に乗り換えて黒部到着。ふい～。長旅だったけど、電車旅良かった。関口息子な気分でホームに降りると、改札のあたりに太郎くん発見。太郎くんとは大昔に出会ったのだ。オレ、その頃カステラで、金沢でライブしたときにライブ前にブラブラしてたら　うしろから犬のように彼がついてきて　話しかけてきたの。桃太郎と犬の出会いのような図。ひとなつっこい少年だった。「富山の太郎くん」って呼んでた。その後、大人になったら彼は東京に出てきて「スネイル・ランプ」ってゆうバンドしてたのだ。人気者だぞ。一緒に草野球もしたりしてたなあ。で、いまはまた「富山の太郎くん」に戻ったのだ。久しぶりにバンド始めたらしくて、この前のお盆に下北沢で復活１発め。（ちなみにこの日はハルがゲスト）復活２発めの地元ライブのゲストが弟。大木兄弟やられまくりである。

黒部の町は、そこそこ田舎。オレらの実家のあたりに似てた。ひとも車も少ない！ダイジョブなのか～？そしたら「２００人くらい来るからダイジョブですよ。みんな知り合いだけど。」と。「親父も観にきますよ。」って。味わい深い！

ライブ始まって、実際その味わい深さを目の前にして衝撃！本当に知り合いの集まりだった！３０代の青年たちと、その妻や子たち。どこかに太郎くんの父もいらっしゃるのだろう。こんなイベント初めてだあっ！最初のバンドは相川七瀬を歌っているぞ～！ドラム君は普段ここで働いてる公務員青年だ。会場もその同僚さんたちかな。みんな楽しそうだぁ～！盛り上がっている～っ！ふと壁の方見たら、なんと東京からやってきたお客さんがポツ～ンと。未知の空間に迷い込んでしまった武士のようになっていた。お気の毒っ！あ、でもオレも結構途方に暮れていたのだ。だってさ、基本的にみんなカバーバンドなんだ。ミッシェルとか、ハイスタとかね。馴染みの曲やらなきゃやばいんじゃないか？って空気なんだぞ。ここでトモフ曲やるのか？オレ。そうゆうキャラ、寒いじゃん！、、つっても、いきなり「世界のおなじみナンバー」なんて出来っこないし。こんな時、はかまだ君だったら数えきれない引き出しあるんだろうけどなあ、、って楽屋に戻る。とりあえずお酒補給。そう、祭りなのだっ！

トモフ始まった。やっぱヤバいよ。「歌う４２」やってもね、「ふ～ん、４２なんですかぁ～」ってカンジ。そりゃそうだよね。そのまんまの曲です。しかもトモフなんて、全曲「そのまんまの曲」ばっかりでごわす。夢とか希望とか直接アッパーな曲もラブソングも無いし。序盤はアキラメモードで歌ってたかな。ちゃきちゃきっと終えて飲もうと。でもね、オレ、エライの。「せっかくここまで来たんだから、ちょい頑張る自分を実験だっ！」って思った。頑張るって言っても、曲はトモフ曲やるしかないんだけどね。とにかく「自分の曲を信じろ！」ってゆうのと、「お客さんを信じろ！」って。なにか反応が変わるのかな、、と。

頑張ってガシガシやってたら、ぞろぞろと青年たちがステージの方に集まっきて、最後はこっちが照れるくらいワイワイしてくれてた。おお、実験成功！トライに乾杯だっ！ま、「トモさん頑張ってるから　盛り上げてやろうぜ」ってゆう心意気もあったんだろうけど、泣けたっ！うん、オレ、頑張った！黒部族も頑張った！オレたち、歩み寄った！打ち上げもにぎやかだったなあ。黒部～！太郎くん元気でね！