つれづれライブ日記


vol.337
2008.11.13
「ライブの想い出」

11月13日 神戸 VARIT


どか~ん! 大変だあ~、親指事件発生~!

この日からライブ4連発の旅。その直前の朝、せっかくだから台所のゴミ出してから出発! って思って、ゴミバケツ(結構でかくてハードな鉄製)の中からゴミ袋引っ張りだしたら、すっごい重い! 「ぬおぉぉぉ、こんなに溜まってたのかあ」って持ち上げて感心した瞬間、ドカ~ン! と右足の親指に落雷的衝撃! やたら重たいと思ったゴミ袋、実はゴミバケツごと引っぱり上げてたのだ。そして1メートルくらいの高さで「スポッ」っと両者が分離。バケツ(しつこいようだが鉄のカタマリ!)はワザワザ、ピンポイントで右足親指めがけて落下したのだっ! 「ハンパじゃない」って言葉は、この瞬間のためにあるってくらい、ハンパじゃない激痛で、自然にツツ~っとあふれる涙! 子供の頃に泣いたのとは別の現象。痛みで勝手に涙が放出されるのな。初体験だぜ、そんな泣き。カラダって不思議だ。脳ってホント電気信号だ。涙だけじゃなくて、体中から熱い蒸気が吹き出してるカンジだ。「くっそ~、せっかくゴミ出そうとしたのに、、神! 、、、どうゆうことだ、、、あああ、、、、」ま、いないんだよな、やっぱり。

でもノンビリうずくまってる場合じゃないのだ。遅刻してしまうのだ。片足ケンケンでギターと旅行ケースと一緒に少しづつ家から出発してみたんだけど。ダメだ、タクシー呼んじゃお。以前タクシー運転手さんにもらった名刺が財布にあってラッキー。電話してその場にへたり込んだ。かつ~んと天気良し。太陽キラキラで、苦笑い。雨じゃなかったことが唯一の救いだった。

新幹線の中でもギンギンに痛くて、あいかわらず涙腺ゆるい謎の現象続いてて、隣のおじさんが不思議そうにオレを見るから気まずくて移動。15号車と16号車の間にべたっと座って泣いていた。タバコ吸いつつ。ここで初めて靴下脱いでみたんだ、、、、すごかった。オレの親指、地獄的にカラフル。肉部分がカツオの赤いところっぽくて、爪がネイルアートですか? ってカンジの暗い灰色系シルバー。これ生きてる人間の一部分なのか~? ってくらい赤とシルバーのコントラストが不気味だった。もうこの指、死んでるのかもなあ、、って思った。で、タバコふう~って泣いておりました。

神戸~。わ~い、天気最高! もうわけわかんないや、がんばろ。楽しむぞ。怒髪天ひさしぶりだあ。増子くん元気かな。

VARITに着いて、まず店の人に「すみません、小さいバケツかなんか貸してください」ってお願いしたのだ。足、冷やそうと思って。そしたら肉とかの保冷剤(氷みたいなやつ)のパックをくれた。タオルつきで! 優しい~! で、患部にあてつつ怒髪天のリハ観てた。うん、増子君元気だ。気持ちいい。リハ終えてオレんとこ来て、親指事件の事報告したら「大変だ~、なんでも言ってよ! あ、荷物持つよ。楽屋に持っていけばいいっしょ?」って、オレの荷物を運んだりしてくれたんだぜ。あいかわらず最高の兄貴だったなあ、増子くん。歳下だけど。あと、Tシャツのキャピタルレディオ君なんか、わざわざ薬屋さんに行って痛み止めと、湿布と、バンテリンを買ってきてくれたりさ。すごいよ人間は。すばらしい。楽屋はスッカリケガ人ばたばたモードで申し訳なかった。

でも、ライブが始まったら全然そんな湿っぽい気持ちは吹っ飛んだね。楽屋のみんなも武士に戻っていたよ。よかった。騒音寺くんたちとは初対面だったんだけど、ナイスだったなあ。濃いねえ。熱い! いい熱さ。怖いひとたちだと思ってたの。名前が怖いじゃん? 「騒音寺」。でもキサクで楽しいあんちゃんたちだったの。よかったあ。オレもスッゴク頑張ったんだぞ。ひとりトモフだから、右足でバスドラム踏むんだぜ。超患部プレイ! でも騒音時、トモフ、怒髪天っつう流れが会場中にあるじゃん。この流れに乗らなきゃ! ってな。やれちゃったねえ。オレ、空気でどうにでもなるのだ。ラストの怒髪天もドカ~ンと。素晴らしかった。40代男、3組っつうとんでもない夜だったんだわあ。しかも平日で。なのにお客さんいっぱいで、無邪気でガヤガヤしてて、VARITだけゴールデンウィークみたいだった。

ライブ後はやっぱ痛くて打ち上げ回避でホテルへ。足の痛さと、ひとの優しさに泣けた一日だった。薬飲んだら眠くなって、やっと終了。たくさん感謝。オレも逆の立場にもし出会ったら荷物運ぶ! 、、と心にメモ。さ~、行くぞ、広島、長崎、福岡~!