つれづれライブ日記


vol.535
2013. 4.28

4月28日 アラバキ



去年あーんなに楽しかったのに、今年はお誘いが無くて「ちぇっ」ってグレつつも、「まあ、トモフのマイナーさ加減からしたら、誘ってもらえた去年がキセキだった」と納得していた、とある春の日。「清志郎さんトリビュートで歌いに来ませんか?」とゆう連絡がっ!


うおお、どうしよ。清志郎さん、尊敬してるけど、オレ一度もしゃべったことないし、トリビュートセッションっつう特別な空気って、なんか苦手だ。だって、もしオレがお客さんだったら「何、ヒトの曲で盛り上がってんの?」ってイジワルに思っちゃうもん。そうゆうとこイビツにクールな世代で。しかもその枠、若者が清志郎さんの曲をセッションするってテーマらしいのだ。オレ、ぜんぜん若者じゃない、、。きっとポツンと淋しいぞ。ああ、でもな、せっかく声かけてもらってんだし、アラバキの空気とかお客さんの顔とか食べ物とか最高なんだよなあ。(ちなみに出演者なら飲み食いタダで、いろんなバンドもタダ観だ!)さあ、迷った。そしたら、フラカン圭介くんも出るって聞いて、「お!じゃ、淋しくないんだね?行く!是非、ヨロシク!」と。


さっそく「歌いたい曲の選曲をお願いします」とのこと。そっか、自分で選ぶのだな。やばいな。ベイビーだったらきっとたくさん候補曲思いつくんだろうなあ。焦る。いい曲たくさんあるけど、自分が歌うとなると、、ひいいい。想像つかない。おそれ多いってカンジかな。you tubeでRCをかけっぱなしにして悶々してた。どの曲も清志郎さんが歌うのがベストだよなあ、、と。


で、「君を呼んだのに」に決定。もうね、、、しょうない。一番聴いてた曲にしようと。ノリノリ曲じゃないから、お客さんポカ~ンだろうけど。でもRCの曲で唯一、カンペ無しで歌えるんだ、この曲。ノリノリは他の歌い手さんにまかせよー。


数日後の4/24。都内でリハがあって、空港の近くのでっかいスタジオに全メンツ集結。黒猫チェルシーとオカモトズがバックバンド。ゲスト組で圭介くん、奇妙くん、チャランポさん、阿部さん、オレ。大人数だから、タイムテーブルに沿ってのリハだぞ。演奏隊のバッチリさに大感動っ!彼等のスケジュールきいたら、もろツアー中の時期でさ、曲聴いたり覚えたり練習したりって、一体いつしてたんだろう。しかもアラバキ前日がツアーファイナルらしい。とんでもない、精神力!この日だって疲れてるハズなのに優しくしゃべってくれるし。こころの底から「いい子たちだあ」って思った。親の心境。実際、歳の差はそれくらいである。


アラバキへ出発。ピーズと同行です。安孫子もシンちゃんも小説読んでて驚いた。読書家だったとは!


アラバキ到着。セッションチーム用の楽屋もあったんだけど、ピュアな若者たちとのふれ合いが照れくさいので、ピーズ楽屋に居候(いそうろう)。競馬の結果にああだこうだ言ってるうちに、途端にあわただしいぜ、ピーズが始まるぜ!


ハルたちがステージに準備に出かけたのを見計らって、自分はいそいそお着替えタイム。内緒でこっそりサンタの衣装持ってきたのだ。去年、どこかのトモフのライブん時に、ハルが「アラバキにトモフ呼ばれなくても、勝手に出ちゃえばいいんだよ」って言ってたのだ。フッフッフ、、、約束通り、サンタで乱入の計画。ただね、「焼き飯」でブワ~っと駆け抜けようって想定してたんだが、この日のリストに「焼き飯」が無くてね、唯一「ここかなぁ、、」って思ったのが「ドロ舟」のイントロ。


ピーズ開始。いいねえ、気持ち良さそうだ。「ドロ舟」は終盤曲。上手(かみて)の袖で待機。見つからないようにスピーカーの陰にかくれて、乱入のタイミングをドキドキ待つサンタ。増子くんたちの「なにやってんだか、、」っつう、あきれた声を背中に受ける。「ジャジャジャジャジャ♪、、、」来たっ!「ドロ舟」だっ!サンタ発進!ステージ中央へビュ~ンと。


ピーズもお客さんも「????」。サンタは更に花道へ!イントロのブレークのたびにビシっと静止ポーズ。お~、想定外に不穏なザワザワだぞ。サンタ衣装にプラス、グラサンもしてたんで、誰だかわかんなかったらしい。そのうちハルが状況を判断して「トモフサンタ~!」って言ってくれて、ようやく空気が着地。ワアアアと。も、つかのま。即、曲本編のリズムが始まって、それに合わせタンバリンを振りつつ上手へ去った。トータル20秒くらいの一陣の風。曲のジャマはしないように気をつけました。ピーズファン諸君、お許しを!でもね、そもそも「出てきちゃえ」って(ずいぶん前だけど)言ったのはハルなんだぜ。言いつけに従った弟なり。現地スタッフにつまみ出されなくて本当に良かった。


ひと仕事終えてセッション歌手モードへチェンジ。サンタ衣装にさよならだ。すっかり寒いからコートでマフラーで手袋だな。末端冷え性なのさ。さあ、ドキドキしてくぞー。


清志郎さんセッション、いよいよ開始っ!まずは若者たちだけでにぎやかに「ようこそ」「ドカドカうるさい、、」で始まった。さすが人気者たちだ。盛り上がっている!いいねアラバキ。空気が優しい!演奏隊、やっぱり素晴らしく、チャランポさん、奇妙くんもバッチリで出番待ちプレッシャーがぶいぶいだ。あっという間に「次のゲストは、トモフスキー!」と呼び込みの声。「わあああ~お」。のっしのっし登場した。せっかく来たからね。踏みしめた。


日が暮れてて、お客さんたちの景色はやっぱりギンギンにキレイだった。いい顔の群れ。たまんない。来てよかったー!自分の事を知ってるヒトなんてそうそういないだろうから「オレ、最年少17歳、ヨロシク!」と。「フェス向きじゃない曲かも知んないけど、大好きな曲なんで、歌わさせていただきます。」とか丁寧にボソボソ語りまして、シャキッとバンドの方向を振り返り「来いっ!若者どもっ!」と結局最年長者らしく叫び、ああ、とうとう始まってしまった。オレのアラバキ2013。


染みるぜ、イントロ!RC期の名曲「君を呼んだのに」。歌い始めてスグ、「あ、やばい。ここ(花道)だと自分の声の加減、わかんないんだった、、」って気づいた。自分がどれくらいの声量で歌ってるのかわかんないのは、危険なのだ。この曲は、はかなげで繊細だからさ。声、大きすぎたら台無しだ。ど~しよっかな、、。さっさとモニターの置いてある位置(ステージ)に下がりゃいいのだが、いったん花道に出たらねえ、引っ込めないぜ。気持ちいいし。そのままそこで歌った。大声過ぎてたらゴメンナサイ。原曲を各自で you tube せよ。


いやあ、この曲フェス向きじゃないって思ってたけど、まちがいだった。RCの曲って結局全部フェス向きじゃん。スケール大きいや。景色とバッチリ合ってた。なんだかすっごいラクちん。しあわせだった。素晴らしい曲を、ありがとうございます。清志郎さん、グッジョブです。あ!カンペ見ないで歌いきりました。ほめて!


その後も圭介くん、阿部さん、黒猫くん、オカモトズくん、みんな思いっきりやってた。RCとか全然リアルタイムじゃない若者たちが、パキ~ンと音楽モードオンリーでやってるの、素晴らしかった。混ぜていただきアリガトウございました!


はぁ~、一瞬で2仕事終わった。さあアラバキ満喫ためのファイナル行程へ。食うぞー!飲むぞー!しんちゃんがバーベキュー係してくれていた。ピーズはみんな禁酒中なんだよ。すごい精神力。敬服です。肉、美味しかったが、そこらじゅうとにかく煙い!でも離れると冷めちゃうから、焼く網のすぐそばでガツガツと。


唯一しょんぼりな事は、なんと日本酒無しっ!ビール、ワイン、ウイスキー、焼酎はあるのに。なぜだっ!日本酒って人気無いの?駅で買っておけば良かった、、。しょうないから、焼酎のお湯割りを。そして更なるガ~ン、ラーメン終了、牛タン終了。そっかあ、もうそんな時間だったのかあ。出番が遅いと、こうゆう悲劇があるんだね。グレるぜ。で、カレーと味噌汁を頂きました。


深夜、ホテル到着。お腹全然減ってなかったけど、なんだかまだ満たされなくて、ふらっと外へ。コンビニでラーメンと日本酒を買い、部屋でオレのアラバキ遂にフィニッ~シュ!


いろいろめまぐるしくて面白かった。満喫いたしました。ありがと~っ!バンドトモフで呼ばれるように頑張らねば、、、あ!水戸で5月にバンドトモフワンマンあるんで、ヨロシク。多少近いっしょ?そうでもない?プリーズ・カモン!