つれづれライブ日記


vol.617
2015. 4.10

4月10日 高円寺 HIGH



ハカマダくんとトモフのひとり対決。ま、全然対決では無い。長いつきあいならではの様々な臨機応変合戦。お客さんもきっとご満喫だったはずだあ。ほんと色々面白かったね。つくづく、、ライブは生ものなり。


ライブ前日。結構忙しい時期だったから、あんまりこのライブの詳細とか気にしてなかったんだが、告知を見たら「トモフスキーのお絵描き教室」ってのがかなりメインな香りになってて「おいおいおい!たしかに『お絵描き』するけど、そーんなにメインじゃないよー?基本はライブで、お絵描きはオマケ!余興!」、、のつもりでいた。焦って、新しい画用紙を買いに行ったぜ。


開幕。お絵描きタイム。高円寺HIGHに変な帽子の「お絵描きさん」登場。薄暗い照明。あやしくて最高。こうゆう雰囲気好き。なかなかお絵描きが始まらない。お客さんに呼び名のアクセントの位置(絵を強めに長く)をしつこくアピール。「お、えーかきさん!say ! 」観衆「お、えーかきさん!」。納得するまで何度も。あと、「絵描き」ではなく「お絵描き」ってとこが大事なんだぞ、と熱く主張も。「仕事で描いてるわけじゃないぜ。好きなだけだぜ。」と、妙にいばる。


描くのは、トモフ的な満月。これが一番簡単で、しかも意外と「おおお!」って、驚かれるので。タワレコ袋から新品の色画用紙を取りだし、デカイから半分に切り、四角い枠をマジックで引く。かたわらではハカマダくんが、その一部始終の動作を解説的に歌ったり、伴奏のような効果音を。怪しい!お絵描きさんは中途半端なパントマイムみたいな動きを繰り出しもする。強烈に異様なショーだ。最初はにぎやかだったHIGHも、ザワザワからケゲンな空気に。でも続く。ひたすらガシガシとクレヨンを重ねるお絵描きさん。やがて時間をみてハッとする。まだまだ序盤な塗り(3色目くらい)なのに、20分経過してた。このペースだとお絵描きだけでこのイベント終わっちまうぞ!


で、ハカマダくんコーナーを始めてもらい、その脇で並行して作業することに。が、お互い集中できないねー、、って、お絵描きさんは道具を持って楽屋へ退席。ハカマダくんのショーのあいだ、楽屋でガシガシ作業していた。いろんなクレヨンに持ち換えて14回重ねたあたりで「よし、ちゃんとギラギラしてきた!」満月完成。ハカマダタイムも盛り上がっていた模様。ギリギリジャスト間に合った!


完成作品を見せびらかしながらトモフ登場。もうこの時はお絵描きさんの衣装ではないので「トモフ」である。「じゃーん!どうだ!光ってるだろおおお!」お客さん「わあああ」。反応良好。その場で恒例の競売開始。勇気ある女性が5000円で落札した。もちろんタダであげた。毎回お約束な「結局タダじゃん」なんだけど、たまには本当にお金とるぞ!と、ビビらしておく。


そして、ひとりトモフタイムへ。「円盤を待っている」とか久しぶりにやったぜ。急にステージに駆り出されることがあるから、ハカマダくんは常に待機。





終盤、この日の大事なポイント、「なぜかの吉田拓郎」。春先のハカマダ宅で突然拓郎ブームが到来して、「じゃ、高円寺のライブ、お互い拓郎曲をカバーね!って。トモフと拓郎、全然意外だったらしいが、何言ってんだ、かなり好きだぜ。成田にいた頃、ユーアンドアイで借りた事あるんだぜ。で、お気に入りの「流星」を。この曲は、フォークっつうよりかもっと広いよね。歌詞とコードの紙はハカマダくん(大忙し)に目の前にかざしてもらった。いやぁ、、ひとさまの曲をやるって、緊張する。けど気持ち良しと思った。なんだか自分の曲よか思い切り歌える。メロディの優雅さとかにときめきつつ朗々と。いい経験した。カラオケするヒトの気持ちが少しわかったような。


そして、フィナーレ部。お互いの曲を2曲ずつ。ハカマダ曲の時は俺、ドラムトモフ。いえーい。ドラム大好きだからゴキゲンである。そしてそして更に最後。まだやるんかい!の拓郎曲締め。フォーク期の代表的な「今日までそして明日から」を。








よし、アンコール来たぁ!観戦に来ていたオオツカをステージに呼び、即席3人バンド結成。サード曲、トモフ曲をバンバン。これ、いいバンドじゃん。かなりチープだけど。バッチリセーフ。のりのり大騒ぎでした。ご満悦。











こんな盛りだくさんな夜になるとは、オレたちゃあスゴイね。何がスゴイって、実は、ほとんど当日の流れにまかせていたのだ。「最初、二人で登場して、お絵描きタイム、ところどころで拓郎」ってことは決めてたけど、あとは成り行き。知らない誰かとヤルのも面白いけど、長いつきあい同志だと、こーんなふうに夜が変形増幅してゆくのだなあ、、と、しみじみ思いました。まさにライブだ、生き物だ!突然の綱渡りの数々が全部うまくいった。もちろんそんなキセキを支えていた空気はお客さんの功績が大でございます。感謝。よし、謙虚に締めたっ!