つれづれライブ日記


vol.635
2015. 9.11

9月11日 秋田 LOUD AFFECTION



今日から2泊3日で東北の旅。生まれて初めて秋田に行くのだ。ほぼ50年も日本に住んでんのに、まだ初体験の県があるなんて、広いなあ日本、せまいなあオレ。

東京駅。バッチリ20分も前に全行程の切符購入完了。さーて、軽く何か食べちゃおっかな、と思ったらガシっ、、自動改札のゲートに拒否された。駅員さん「乗車券の日付が12日からになっております。みどりの窓口で買い直してください。」と。ガーン。なぜか「今日は12日」って思い込んでたのだった。ヤバいぞ、みどりさん大人気。行列が30人くらい。ひとりさばくのに3分として、3×30で90分。カウンターは5つ稼働中。90÷5で18分。ぬおおおお。ギリギリじゃんか!もし買えたとしてもホームまで(東京駅の西の端から東の端へ)走るの、いやだあああー!

ちなみに秋田新幹線は本数が少なめで、次の号にしちゃうと50分の遅刻。「ま、いいか。ボーカル無しでリハしてもらって。最悪、出番に元気でいればいいんだ。」と強気。なんちってやっぱ「そりゃバンドの士気的にマズイだろー」と再び焦る。ヘイカマーン!カマーン!そしたら意外とすんなりのヒトたちばかりで、発車8分も前に買い直し完了。ゲート通過。よかったー。走らずに済んだだけでなく、ホームで余裕の一服も。

こまち出発~!しばらくしたら、なんと「オオツカは指定席が取れずに連結デッキに立ち乗車」っつう情報。この列車、意地悪な「全席指定」。つまり、満席だと基本乗せてもらえないのだが、オオツカ、駅員さんに「どうしても!」って、お願いしてのデッキ乗車だったみたい。せつない様子を見に行ったら、全然ニコニコで床に座ってたからひと安心。(その後、仙台からは席ゲット出来てた。めでたし。)

なんとか無事五人が秋田に向かってゴットンゴットン。盛岡から線路が左に別れ、いよいよ正に秋田新幹線。「こまち」、、のんびり屋さんだ。「景色を楽しんで!」と言わんばかりにゆっくり進む。なんと時々止まる!あげくにはバックで進む。お茶目だ。愛しすぎるぜ、こまちっ!乗客全員がうしろ向きでの秋田入り。

着いたー!ん?秋田って田舎じゃないんだね。普通に地方都市じゃん、残念。でも大丈夫。タクシー運転手さんが、ちゃんとバシバシ東北弁サービスで、ところどころ聴き取れず、「やっぱ秋田に来たんだー!」って実感。ながなが目的地がわがらず、ベリースイートなひどどぎだったす♡

LOUD AFFECTION。ガッチリしたレトロなビル。いいねー、昭和だ。その2F。お、居心地良さそー!昔はキャバレー?レストラン?奥には広い厨房。ドリンクカウンターもバッチリ。客席後方には合皮のソファ。基本コンクリート。

恋ジェニくんたちがリハーサル中で、とにかくもの凄い音量。ヤバい。息が出来ないくらい。これがこの店の標準音量なのだ。さすがLOUD !!! 荷物おろして、ひとまず外へ避難。ふうー、、一服。外でも充分ガンガン聴こえる。昭和歌謡風のGSバリバリサウンドが夕方の通りに響いていた。

そこにマヤーンズが到着。ん?パンクス?眉毛が無くてパッと見、凶悪。ぬおおお。あれ?でも人懐っこいキラキラした青年たちだ。で、バンドトモフの3組なのか。すごい組み合わせだなあ。やってくれるぜ石井さん。

石井さんは、今夜の企画の主催者さん。バンド青年たちには「あっつん」って呼ばれてる。トモフは今年の最初の「失神ナイト」からの付き合い。まだまだなーんか照れくさくて「あっつん」とは呼べなくて「石井さん」。彼女、いろんな段取りをひとりで頑張ってるスゴイひとなんだぜ。マジメで熱い。天然で律儀。だって、本番前に全バンドを「顔合わせしますー」ってフロアに集めて、それぞれを紹介するんだよ。こうゆうのって普通無いよ。出演者たちの横のつながりみたいのを本能的に大事にしてる。社交辞令っぽくないの。「きりたんぽも用意してもらったんで、どうぞお召し上がりください」と。地鶏のだし。美味しかった!

楽屋は広め。ここも居心地よい。対バンくんたち、結局みんな人懐っこい若者で良かったー。せっかく旅して来てんだもん、楽屋にぎやかで適当にユルいのが良い。でもそんな彼らも、ライブへの向かい方はバリバリ本気で勇敢で、気持ち良かった。

トップバッター、マヤーンズ。3人バンド。凶暴なパンクでは無くて、せつなめのロックとゆうのかな。みずみずしい。なんたってオレらよか2まわり若い巳年。さっきの「パッと見怖い」彼は、ボーカルかと思ってたらドラムだったー!ワクワク叩きまくっててナイス。3人みんな直球。いいバンドだあ。

次が、恋をしようよジェニー、略称・恋ジェニ。夕方にも触れたけど、昭和のGS風っていうのかな?レトロなキャバレーの「箱バンド」な感じ。若者なのにね。全員味わい深くて、メチャつわもの!一体どんないきさつでこの四人が集まったんだろう。不滅のジャンル。こうやって受け継がれてゆくのだ。あ、でも決して甘ったるい「レトロ再現」とかじゃないんだよ。GSにありがちなナヨナヨした感じも全く無い。男らしい。気合いゴリゴリでノリノリ。演奏バッチリ、しゃべりも小粋に愉快。ベースくんが成田出身だと知り、さらに親近感。

で、トリでバンドトモフ。冒頭からスイッチ全開。頑張ったぜ。だってさー、タイバンの若者たち、ちゃーんと客席でニコニコ観ててくれてんだもん。そんないい子たちに、いいトコ見せなきゃだよ。「父の背中、見とけー!」な気分。いつも以上に客席とステージを往復した。握手とか肩組みとか。トモフ・秋田フレーバー。夕方リハでは音が不安だったけど、本番はもう関係なかったね。3つのチームでいい夜完成って感じ。お客さんもみんな秋田テイストでニコニコ。楽しそうだった。ライブ終盤「我に返る」の三番のサビの直前で演奏一旦ストップ。彼らを「来なさい」と、ステージに強制招集。各バンドから二人ずつ。ふだんのトモフは自分からすすんでそうゆう大団円みたいの、カッコ悪くてやらないんだけど、夕方からの流れでこうなった。おもしろかったー!秋田マジック。いや、あっつんマジックか!熱くて愛くるしいイベントにまた混ぜてくれてありがとうございました。若者たちよ、よい日々をー!

終演。ホテルまでゴロゴロ歩く。雨の秋田。風邪ひきそー。明日は青森だ!しっかりマスク装着でバタンキュー。