つれづれライブ日記


vol.636
2015. 9.12

9月12日 青森「夏の魔物」



ほんわか秋田から、きょうは異種格闘技の戦場「夏の魔物」。いざ青森へ。特急つがる5号。念のため指定席取ったけど、必要なかったな。かーなり空いてた。おかげ様でお行儀悪く横になってグッスリ。お?着いた?ここは新青森!送迎スタッフのハイエース青年くん、ありがとー!会場まで1時間のドライブ。あいかわらず気持ちいい~景色。陸奥湾(たぶん)は青むらさき。海辺の小島群の中に1つだけ異様な「裸岩」。今年も無事に、ピョコっと立っていた。すごいよね、あれ。巨大な消しゴム。毎回バンドトモフはコイツに大ハシャギなのである。

現地に到着。さあ、来たぞおおー!自分らにとって四度目の「夏の魔物」。成田くん、お誘い本当にありがとう。車から降りた途端、いきなりスゴイ重低音でプログレなハードロック。たぶん筋少だ。グオーって感じの群衆の声が山に響いてて「わわわわー」と身が引き締まる。秋田気分、完全に消滅。

待機場所を探しにテント村をうろうろ。あ!ソウルフラワーチーム発見っ!「もう自分ら出番終わったから使いなよ」ってテントにウェルカムしてくれた。中川くんとは、いつかの渋谷WEST以来。あの日も楽しかったなあ。元気そうだ。名古屋の酒井くんがソウルフラワーのPA(出音づくり)で来てた。「ひさしぶりー」ニコニコで良かった。ダッシュで荷物をおろし物販テントへ。急がねば。もう夕方の5時。すぐ夜が来てしまう。出番前だけど青森ピープルとのコミュニケ(無事確認)しなきゃなのだ。めったに来れないからな。

物販テントからはメインステージを真横に観戦できる。かなりの至近距離。ドシャドシャドシャっつう打ち込み系のオケにハイテンションなメロディで、激アッパーなアイドルさんたちが歌い踊り暴れる。このタイプが今年は多いみたいだ。すごいよ。女子とゆうよりか戦士。彼女らもお客さんもグイグイ煽りあって昇りつめてゆく、まさに祭り!早くこの空気に追いつかなきゃだぜ。ジャンルが違う、、とか気にしちゃったらアウトだ。客席のど真ん中にはプロレスのリング。あー、2年前にあそこで大フィーバーしたなあ。感動的な夜だった。俺、手前に落ちたんだった。ズコっと。花道とリングのつなぎめ。暗いとスキマが見えないんだぜ。気をつけろ!戦士たちっ!

すっかり日が暮れた。バンドトモフの出番が近づき、物販タイム一旦終了。さ、準備準備、ライブの準備。昼間からいるお客さんの情報によると、今年、自分らが出る「道場ステージ」は「蒸し暑くて過酷」との事。でも、行ってみたら、全~然平気。むしろ好きな感じの蒸し暑さ。自分はエアコン効いて涼しいってのが一番苦手だから、この熱さと湿気は逆にベストな環境だ。道場、ナイス!

ステージの床の低さが唯一の課題。パイプ椅子をビールケース代わりに配置。そのぶんマイクスタンドを最長にニョキっと伸ばし、さあサウンドチェック。俺「へーい!魔物ぉぉおーっ!」魔物ピープル「うおおおおお!」嬉しいことに、満員じゃん。泣けるー。ふだんよりか男子多めな歓声が太いぜ!グッとくるぜ!「バンドトモフ、サウンドチェックターイム!カマーン、クメムラ!」って「ワルクナイヨワクナイ」のイントロ開始。うなるリズム隊。鍵盤、ギターがからみ出してワオオオオー!せっかちな群衆、早くも本番並みの盛り上がり。自分、バンドの出音をチェックしに客席へ降りる。ハイテンション族の中へズンズンと。真ん中に行ったり、後方まで行ったり、ん?おや?別に注文することないじゃん!バッチリじゃん!「もうこのまま始めよーぜー!」

客席最後方。近くにいた頑丈そうな青年の背中から肩の上によじ登り、浦島トモフ状態でステージへ。おらおらおらー!大歓迎な大歓声の中をハイタッチしつつ。とうちゃーく。「歌う49歳」でライブスタート。ハルもテンション高めだ。この日、自分は手ぶら。椅子の上で歌うから足の位置は決まってる。そのぶん上半身の動きだけで煽るのだ。景色、最高でさあ。やっぱいいわぁ、魔物ピープル。メチャクチャウェルカムなテンションで、ゴリゴリ無邪気な圧力。感動的。このフェスに集まるお客さんって最強にオープンだよね。プロレスとかアイドルさんたちへの盛り上げテンションをバンドにも浴びせてくれる。全ジャンルOKな強者たちが集結してるのだ。その結果、このフェスにしか無いカオスな圧力、なんだか切なくて愛くるしい空気が生まれてる気がする。

すごい景色だぞこれは。2曲目「我に返るスキマ」になだれこんだら、もう大変。早くも絶頂!トモフでは滅多にないモッシュみたいなグオー。「歌えー!」と煽ったら、想定以上の大声量で声の波がドワーっと降りかかってきた。群衆の声の圧力って感動的だ。ここ何年かで一番の感激。天井と壁に盛り上がりが跳ね返って充満してますますとんでもなく上がってく。道場ステージ、ものすごいぜ、最高じゃんか!

こうしちゃいられない!って、椅子をステージから客席の真ん中に移動した。お客さんがぐるって囲んでる中で歌ってた。楽しくて幸せで大興奮。ステージではバンドトモフが勇ましくプレイ。みんな絶好調だぞ。わーいわーい。

「無計画とゆう名の壮大な計画」、船長の冒頭演説はショートカット。持ち時間は守らなきゃなんだぜ。タイムテーブルが乱れると魔物って悪口言われちゃうんだ。グオーっとクライマックスへ。「映画の中」でドンキクラッカーを発射、ブシャー。で、「脳」でまさに盆踊りのような盛り上がりから「スポンジマン」へ。凄かった。あまりにもお客さんが素晴らしくて、トモフのくせに何度も泣きそうになってしまった。ありがたき怒涛のアンコール。ううー、我慢我慢、このフェス存続のために。夢みたいな30分弱だった。やばいね、魔物。

成田くんは、好奇心が宇宙だから、きっと魔物以外にも、もっといろんな事やってくんだろうけど、この夢のような祭り、何とか継続してもらいたいです。来た事ない人たちも、一度は体験せよ!だよ。ゴチャゴチャで一見異常なんだけど、これが正常なんだ。夏の魔物、フォーエバーっ!