つれづれライブ日記


vol.655
2015.12.14

12月14日 渋谷 O-EAST 大木兄弟50歳記念



毎年、下北沢のQUEでやってるお誕生日ライブ、今年は「50」っつうバチっとした数字だから、ちょい大きめのトコで。いやぁ、、もお、、いろいろスペシャル過ぎな夜で。気持ちが大変だった。まいったー。ホントはさ、「お誕生日様」なんだから、ひたすらチヤホヤされてればいいんだよ。ひょっとしたら昼間からクピクピして「ワーイ!もてなせー!カマーン!」って、ゆるゆるでダメダメな夜でOKなハズなんだよ?「まあ、お誕生日様だし、許してあげよー」な感じで。でも、全然違った。リラックスなんかしてる場合じゃあなかった!、、もちろんいい意味で。

激満員のお客さんが発射するお祝いエネルギー、スゴ過ぎ!たくさんのいい顔。それぞれの親に見せたいくらいのキラキラの顔。そんな顔すんのかよおおお!目に入るだけで困った。自分は泣くキャラじゃないのに、うおっって来ちゃって、なるべく見ないように気をつけなきゃならなかった。つっても目に入りまくりだからさー。まいった。ふんばって歌う。まったくゆるい気持ちにはなれなかった。こんなに幸せな「ありがた迷惑」は無かった!

実は、午後にEAST入りした時からゾワゾワが始まってたんだよ。QUEのひとたちが準備してくれた楽屋飯。泣けたーっ!わざわざ気合いのオリジナルカレーを仕込んでくれてて。カレー鍋の隣りには、たぶんQUEスタッフさん持ち込みのご飯の炊飯器。他にもいろんな手作りのブツがたくさん。スパムにぎり激ウマ。いつもの陣地(下北沢)から渋谷に場所が変わっちゃってんのに、こんなにしてくれちゃうQUEチーム。「うおおおお!」って感動。しかもどれもこれも丁寧で美味しくて。かなりの頑張りが即、わかる味。あれは来ました。いきなり脳にクワーっと。こりゃあ、きょうは、ただ事じゃないぞと、全身の細胞に指令が下った感じ。ジジジジってね。

で、ライブ開幕、ぷっくぷくの赤ん坊時代からのスライドショー後に増子くんが司会を。



増子くん、いきなり当日に大役をやってもらうことになったのだね、ありがとー。もおお、やばかった。とくに泣かせるような語りをしてるわけじゃないのに、増子くんの声質自体が泣きを誘う。EASTが一気に昭和の映画の男泣きみたいな空気に変わって、お客さんのおめでたモードの歓声とかがスゴイ塊。で、「大木知之50歳」って字幕&花火ドンドーン映像。



そこにトップバッターでまず自分らバンドトモフがステージへ。わお、ダメ。前向けない。さっきも書いたけど、すごいんだよ景色が。いい顔面たちが。いい手のひらと拳たちが。で、さらに、さっきも書いたけどトモフは泣きのキャラは禁じられてるから、ヤバイ、、って、すぐ背を向けてギターのチューニングしにしゃがんだ。ハルはやたらゴキゲンで「ひゃっほおお!」系。こっちとは別のスイッチが入った模様。双子現象なんだよね。同じモードにはならない。本能的な役割分担。

ライブスタート。いきなり「スポンジマン」(いつもはライブの最後にやるのだ)。



「この先の50年ぶん、今夜で吸い取るぞー」ってね。で「脳」とか「ムカシミタイニハ」とか、目つぶっても出来る慣れた曲をバシバシと。

中盤「SKIP」でサワオくんをステージへ強制勧誘。「サワオくん、カマーン!」。ハカマダくんのギターが無理矢理サワオくんにパスされる。サワオくん大恐縮。「当日にいきなり言われるのは困ります!これからは前もって言ってください!」と困り顔。



でもさ、オレなりに理由があったんだよ。ピロウズは前夜(13日)に札幌。前もってお願いとかしてたら、その日の札幌が濁るじゃん?「次の日、渋谷で用事がある、、」って思ってたら札幌を100%満喫できないかもじゃん?だから当日にサワオくんが渋谷に来てくれたらその場で初めて頼もうって思ったのだ。「いきなりの無茶な要請」、、じゃなくて、愛なのだよ愛!サワオくんと札幌への愛。「ダイジョブ。サワオくんなら絶対バッチリ。どんな風に弾いてもそれが正解。」って、勇気づけしつつも「さーあ、センスが試されるぜ!」と煽って困らせてみた。悪魔トモフ。



ハカマダくんが隣に立って「はい、ここで!」とか弾くタイミングを指示。やっぱりバッチリだったじゃん、サワオくん!さすがオルタナボーイ!しかもギターだけじゃなく、ずーっと歌詞も口ずさんでくれてた。感動ー!ありがとう!



バンドトモフ終盤へ。「無計画とゆう名の壮大な計画」。冒頭の乗員および乗客たちのコーラスが洪水のようで、もおーガマンならん。靴と靴下脱いだ。念のため足のニオイはチェック。うん、セーフ。「よーし」とウミガメ探し。



丈夫そうな青年を近くに呼びよせ肩に乗り、お客さんの海へGO!



最高な漂流だぞ。ステージから見ててもスゴかった絵に入ってくんだから、そりゃあスゴイよ。3D以上。



もみくちゃハイタッチしつつズンズン進む。



沖の真ん中に防潮堤(柵)があったので「よーし、ここで」とウミガメにサンキュー。柵に立って歌う。不安定な体勢にヨロヨロな船長トモフを支える天使たちの頼もしい腕たち。「オレは今ーぁぁああ、最高の未来に来ているーっ!」。波ドカーン。のち、「さあ、ステージへオレを運べーっ!」と仰向けに乗客たちに身をあずける。演奏とコーラスの大洪水の中、「ゆっくりー、丁寧にー、50なのでー!」無事ステージに帰還。しあわせだった。こんな未来が待っていたなんて。

次は兄・ピーズ。楽屋のモニターで観たり、2階席で観たり。ハル、すっごいワオワオ上機嫌だったね。めでたし。月曜でハードだった安孫子もニコニコギンギン。良かった。中盤の「焼き飯」で乱入。ツインドラム。この日はドラムセット2つ配置してもらってたのだ。ハルに「適当に叩きに乱入せよ」って言われてて「ここだー!」と。気持ちよかったー。でも即、30秒くらいで右腕パンパン。やっぱシンちゃんはスゴイやあ、、と実感。

第三部、フィナーレ部。メンバー全員(7人編成)でピーズ曲とトモフ曲を交互に。クメムラとシンちゃんのツインドラムの図、スゴかったよね。まるで親子のような、孫と祖父のような。「生きのばし」から「我に返る」へ。再びサワオくんを呼んでツインボーカル状態。楽しくて、体当たりしながら歌った。「グライダー」で、前夜に思いついた作戦を決行。間奏でハルはベースをQ太郎さん(フラカンのステージスタッフさん)にパス。2人で紙飛行機(100均の画用紙たくさん持ってったんだぜ。楽屋で夕方折り紙作業せっせと)を、まずステージから客席へシュッと。で、ダッシュで2人はステージから消え、裏の階段と楽屋をウオオオっと駆け足で通過、2階席へ移動。その間、間奏続行中。安孫子ギターソロギンギン。なんとか2階席最前列までたどりつき、「せーのー、、」で紙飛行機、、ツーっと。「グライダー」で紙飛行機飛ばしってちょいクサかったかもだけど、まあ良いっしょ。記念記念!いい景色だったなあー。

フィナーレ部、まだまだ続く。大木兄弟、猛スピードで黒スーツにお着替え。ハピバースデイ、、♪(この日何度目だろ)の伴奏でおごそかにステージへ。そこにケーキを持ったパテシエ登場。白い帽子、白い衣装、メチャちゃんとパテシエ。それはなんと、グレート(マエカワ)!フラカンの武道館ワンマン直前っつう大忙し気分な時期なのに来てくれたのだー!ありがたい!



しかも、ろうそく吹き消し後、グレートがベースを弾くのだ。優しい知り合いを使いまくり兄弟。ビートルズ曲を3つ。毎年やってきた「 IN MY LIFE 」。オレらと同い年で1965生まれとゆうことで。「HAPPY X'MAS」でポワーン。 最後は「 BIRTHDAY」で大騒ぎ。増子くんサワオくんにも紙飛行機ビュンビュンしてもらった。いや、正直、もうこの時間のこと記憶にない。飲んでたわけじゃないんだけど、脳の容量オーバーしてたんだなあ、、。いろんなコトがあり過ぎて。幸せ者でした。

あらためて、、。メチャクチャ忙しいタイミングだったのに来てくれて、しかも大役を引き受けてくれた増子くん、サワオくん、グレート、ありがとー。QUEチーム、バッドミュージックチーム、さらにQ太郎さん、EASTさん。みんなに大感謝です。そしてお客さん。君らはスゴイ。素晴らしい。バッチリだあ。頼りにしております。時々でじゅうぶんなんで、これからもエネルギーいただきます。ヨロシク。お互い無事で。ちなみに還暦祭まで、もう10年切ってるぜ。案外結構スグじゃん?何曜日かなー。グッドラーック!





音楽情報サイトReal Sound 兵庫慎司さんによるライブレポート