つれづれライブ日記


vol.833
2019. 8.10

8月10日 猪苗代湖畔 オハラブレイク



オハラブレイクとゆうのは、福島の猪苗代湖の畔(ほとり)でワイワイガヤガヤ、独特なフェス。景色抜群(たぶん世界一)、環境バッチリ、雰囲気ユルユル、大人も子供ものんびり。でも、やる側は実は結構熱いのだ。つうか、熱いメンツの方が多い。ユルさとアツさの振り幅が素晴らしい。一度は体験してみてみてみ。


自分は3度目かな? お誘いありがとうございます。今年は2ステージトモフ。気力体力。まず、演劇集団「ペテカン」さんとのステージ。手強いんだぜー、演劇の伴奏って。ハルとオレが代わりばんこに伴奏係をしてきて、今年はトモフの番。


キレキレでヒリヒリでピピピっ! な小説家・伊坂幸太郎くんがオハラブレイクのために毎回小説を書き下ろし、それをペテカンさんたちが演じ、そのバックでギターとか鍵盤とかを鳴らすのだ。伴奏が目立ちすぎると演劇のジャマしちゃう。でもおとなしいと「あのひと必要?」みたいになっちゃう。そのバランスが難しい。ペテカンさんたちも大変。小説の再現にも、ミュージシャン側にも気を使うのだ。それぞれがベストなエネルギー放出のやり方をさぐりさぐりの歴史。なのだー。


さかのぼって本番数日前、、、池袋の近くの要町でお稽古に参加。すっごく暑い日だったから、駅から近いくせにタクっちゃったぜ。道が狭くて運転手さん、クルマを塀でこすっちゃって気の毒だった。ああゆう場合、キズ修理、自腹切るんだろうなあ。


稽古場は、昔の小学校の教室。廃校の有効利用的なスポット。教室に入ったら、ペテカンさんたちみんな元気で、すごいエネルギー。彼らだって夏はヘトヘトなハズなのに。優しいんだよ。素敵な青年集団だなあって思った。つられて頑張るしかない! って気にさせられた。一通り一緒に仮プレイして、その録画を自分は帰宅後に猛チェックして、いろいろ作戦たてて、いざ福島へ!


そして、灼熱の猪苗代湖畔の「そらいろ劇場」。お客さん集結ありがとー。客席は、日よけネットはあるけど、ほぼ炎天下。がんばれー。いよいよ本番。冒頭でトモフが大声でペテカンたちを呼び込み、劇スタート。自分はステージの端でギターとバスドラム(一昨年は鍵盤)。とにかく陽射しが自分のとこだけチョクで「こら太陽っ!」って思った。あ!前日が悪天で中止になったんだよ、そうそう。それを考えたら「ありがとう太陽」である。


「作戦会議」と「その2つ以外は」が今回のストーリーの中に出てきて、タイミングをはかってポロンポロン♪ とかジャーン♪ とか、エキサイトなシーンではバスドラムとギターのガシガシ攻撃。今年は、お互い遠慮しあうのは無しで行きましょう!って方針に挑戦。30分一本勝負の協同作業。頑張ったよね、オレたち。結構ナイスに建築できたんじゃん? ね? また一歩、何かに近づいたっ! よおおおし!





そして今年は、このあとにも出番。おやすみハルの代打枠で、ひとりトモフライブを30分。同じ卵から生まれた身としての「ゆずり受けた53歳」で開幕。まだまだ太陽、暑い暑い。でもお客さん元気(な見た目)で本当に助かる。その光景がこっちにはエネルギー源。





「ほめてよ」の間奏、転調しまくりでどこまでも、盛り上げ上手なヤンチャな歓声が聞こえた。さっきの演劇から「その2つ以外は」を。いよいよ激しい。万が一、トモフが倒れたらAEDを躊躇せずあてよ! と指令しつつライブ進む。


酷暑に重たいものを持ち続けるのはキツイ。ギターを一旦脱いでカラオケタイム。あの「MRI」を猪苗代で初公開。湖畔に響く「MMMMMMM、、、」のコール&レスポンス。実に不似合いで美しかった。あやしい大歓声。愛しい。


あいにく時間が被ってしまった、別ステージのスガシカオくんの曲をアカペラ披露(NHKの『プロフェッショナル』の曲ね)。トモフとシカオ、どっちにしようか迷ったひとのために、どっちもお届けっつう、いわゆる愛だぜ。やさしいなあ、オレ。





演劇でもモチーフになった「作戦会議」、しっかり丁寧に。この辺りからアンプが暑さでヘタり始める。しっかりしろー、家電っ! 「立派な浮遊霊」、きょうは猪苗代湖に浮かれて入ろうとする酔っ払いのシャツの首ねっこをつかんで岸に戻す浮遊霊。えらいだろおー? 立派だろおー? お客さん「立派っ!」「トモフは立派っ!」ナイスレスポンス、号泣。嘘。すかさず「プロフェッショナル」も。


そしてこの日の新曲タイム、タイトルは「ふんじゃえ!」。歩きスマホ族たちって、ぶつかりそうになっても、こっちをヨケないじゃん?むかつくじゃん? で、バナナの皮とか、犬のアレを「ふんじゃえ!ふんじゃえ!」っつう曲。この前やった新曲「ほろぼす!」も、ついでに披露。





「SKIP」は蝉の声と一緒にしてみた。トモフスキーwith蝉。「間奏、、蝉っ!」って、演奏やめて、みんなで耳をすませた。しばしのセミ浴。ナイスな思い出ゲット。「脳」の合唱は、めちゃ強めでスゴかった。いいよいいよ、こんな猛暑だとボーッとしちゃうからね。素晴らしい。炎天にとろける目が覚めた。


「不死身FUNK」。このころは客席で大騒ぎ。フジロック的な手の波(行ったことないけど)。クライマックス「我に返るスキマ」で、「ハルを待つー♪」を歌ってもらった。これで大丈夫。客席コーラス係も自分も、ほんとによく頑張りました。えらいっ!アンコールは「映画の中」クラッカー発射で感無量、ありがとおおおおー! AED使用せず。誰も倒れなくて良かった。





さらにクライマックス。毎度恒例の光景。ワイヤレスマイク借りて徘徊トモフ。「静かな湖畔の森の陰から、、♪」しつつ湖畔に消える。ほんと、電波ってスゴイ。ほとんど湖まで行っても電波は途切れず終われない。結局ステージまで戻って、アグネスチャンで終了。引き出し、ほぼ放出。うむ、やり尽くした。来年はハルが演劇の番だぞー。今年のぶんのライブもするのかな。盛りだくさんだー。ひゅうひゅう!





第1部・ペテカンさんの演劇伴奏

第2部・ゆずり受けた53歳/ほめてよ/ひとりに戻るんだ/その2つ以外は/MRI/作戦会議/立派な浮遊霊/ふんじゃえ(新曲)/滅ぼす/SKIP/脳/不死身FUNK/我に返るスキマを埋めろ/映画の中、、のち湖畔へ